2026.08.26 公開
本人確認・デジタルIDニュース総まとめ【2026年8月】

執筆: 清田 雄平(株式会社スタジオメッシュ 代表取締役 CEO)
本記事は、本人確認・デジタルID・認証に関するニュースを毎月まとめるシリーズです。2026年8月の主要な動きを、時系列で整理しました。
今月の総括
2026年8月の最注目のニュースは、やはりデジタル庁の「マイナアプリ」提供開始です。デジタル認証アプリとマイナアプリが1つのアプリに統合されました。
証券会社のパスキー導入は引き続き広がっています。SMBC日興証券がパスキーの初回設定時にマイナンバーカード等でのオンライン本人確認を必須化しており、当人認証のフィッシング耐性を高めるだけでなく、その前段の身元確認まで含めて設計する認証基盤の考え方が一般化しつつあります。通信分野でもNTTドコモが店頭手続きにICチップ読み取りを導入し、対面・非対面を問わずICチップを前提とする本人確認への移行が進みました。
インシデントでは、さくらインターネットが最大約136万アカウントの会員情報に影響が及んだ可能性を公表し、大きなニュースとなりました。
規制・制度動向
| 発表・報道日 | トピック | 概要 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 8月12日 | Meta:豪州の16歳未満SNS制限法への対応で75万件超のアカウント削除 | 2025年12月に施行された改正オンライン安全法に基づき、2025年12月1日から2026年6月30日までに16歳未満と判断したアカウントを75万件以上削除したと公表。同社はサービスごとの年齢確認には限界があるとして、アプリストア側での年齢確認と保護者承認の義務化を求めている | Sustainable Japan |
| 8月25日 | デジタル庁:「マイナアプリ」の提供を開始 | 「マイナポータルアプリ」に「デジタル認証アプリ」の機能を統合した「マイナアプリ」の提供を開始。デジタル認証サービスの利用事業者は、システム改修なしでAndroidスマホ用電子証明書とiPhoneのマイナンバーカードに対応できる。デジタル認証アプリは将来的に提供終了する予定 | デジタル庁 |
認証技術:パスキー導入とICチップ本人確認
| 発表・報道日 | トピック | 概要 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 8月1日 | マネースクエア:パスキー認証を導入 | オンライン会員サービスのログインにパスキー認証を導入した | マネースクエア |
| 8月8日 | インヴァスト証券:パスキー認証を導入 | Myページのログインにパスキー認証を導入。導入当初はパスキーと従来のID・パスワード+認証コードの選択制とし、今後段階的に必須化する方針を明示した | インヴァスト証券 |
| 8月12日 | NTTドコモ:ドコモショップの手続きにICチップ本人確認を導入 | マイナンバーカードの公的個人認証(JPKI)と、運転免許証・在留カード・特別永住者証明書のICチップ内顔写真を照合する「eKYC-IC」を、全国のドコモショップおよびドコモ取扱店で8月20日から順次導入すると発表。偽造書類による不正契約の防止と、券面情報の自動転記による窓口業務の効率化を狙う | PR TIMES(NTTドコモ) |
| 8月21日 | SMBC日興証券:パスキー初回設定時のオンライン本人確認を必須化 | パスキーをはじめて設定する際に、マイナンバーカードまたは運転免許証のICチップ読み取りによるオンライン本人確認を必須化した。すでにパスキーを設定済みの顧客は対象外となる | SMBC日興証券 |
| 8月26日 | Liquid:ソニー銀行のバンキングアプリへ「LIQUID eKYC」を提供 | マイナンバーカード・運転免許証のICチップ読み取りに加え、首振りやまばたきといった動作を求めずに容貌を撮影するパッシブ判定と目視審査を組み合わせ、ディープフェイク対策を強化した構成で提供する | PR TIMES(Liquid) |
ログインセキュリティ・インシデント
| 発表・報道日 | トピック | 概要 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 8月3日 | Eストアー「ショップサーブ」への不正アクセスが判明 | ECサイト構築サービス「ショップサーブ」のサーバー上で第三者が不正なプログラムを実行し、5月21日から8月1日にかけて購入者の情報が外部送信された。利用企業のミドリ安全は、会員ID・暗号化パスワード・クレジットカード情報の一部を含む漏えいを公表した | ミドリ安全 |
| 8月17日・19日 | さくらインターネット:不正アクセスの影響範囲が販売管理システムへ拡大 | 「さくらのレンタルサーバ」583アカウントへの不正ログインを17日に公表した後、19日の第二報で契約情報を管理する販売管理システムへの不正アクセスの可能性を追加公表。影響を受けた可能性のある会員情報は1,360,563アカウントで、うち30アカウントについてはハッシュ化されたパスワード情報にもアクセスされた可能性があるとしている | さくらインターネット |
| 8月24日 | 朝日放送グループ:委託先アイネックスの不正アクセスの続報を公表 | 7月に公表した不正アクセスについて、従業員が取引先を装うフィッシングサイトにID・パスワードを入力したことが原因と推測されると説明。メールアドレス373件の漏えいが確認され、氏名・携帯電話番号等46件について漏えいのおそれがあるとした | セキュリティ対策Lab |
スタジオメッシュは、本人確認・認証・ID管理の設計から運用までを支援しています。マイナアプリを使った本人確認を自社サービスへ組み込むならマイナブリッジ、パスキー導入や認証基盤の見直しはサービス紹介をご覧のうえ、お気軽にご相談ください。

この記事の執筆者
清田 雄平
株式会社スタジオメッシュ 代表取締役 CEO
中部電力にて電力会社初のIDaaS(Auth0)導入を企画・実行。2020年にスタジオメッシュを創業し、累計300万ID以上の認証基盤構築を主導。スタートアップでエンジニアも経験しており、技術と事業の両面から認証基盤の導入をサポートします。

